条例の改正方式 ―新旧対照表のメリット・デメリット
2022/3/4
条例を改正する場合、多くの自治体では「改め文」が採用されています。細かなルールに基づき作られる「改め文」は、改正点が明確で、簡素に表現できるメリットがあります。その反面、「改め文」が元の規定に織り込まれることで内容を理解できるため、わかりにくさも指摘されてきました。そこで条例がどのように改正されたか、改正内容を住民や議会が容易に把握できるように、2000年7月鳥取県が全国に先駆けて「新旧対照表方式」を導入しました。以後、「新旧対照表方式」に移行する自治体は増え、新旧対照表の方式も工夫されてきました。今回は、新旧対照表のメリット・デメリットについて議論してみましょう。
2: シナプス
- 2022/03/31 21:56:39 新旧対照表の利点は、わかりやすさです。経験が求められる改め文の作成と異なり、覚えなければならない複雑なルールもなく、改正作業で悩む必要がないようにおもいます。
3: シナプス
- 2022/04/01 17:19:27 デメリットといえば、左右もしくは上下に分かれた新旧対照表の罫囲み内に記述するので、大きな表などは多少見にくい印象もあります。もっとも、新旧対照表を導入する自治体も増え、実務の蓄積もされているので、様々な工夫がなされているのかもしれません。
4: シナプス
- 2022/04/01 17:24:23 伝統的な改め文方式は、多くの自治体で法制担当の専門技能といった見方がされてきましたが、新旧対照表は総務課以外の職員でも比較的取り組みやすい点は、法務を身近に感じる意味でも導入の価値があるのではないかとおもいます。
今月のまとめ
2022/4/1
新旧対照表を導入する自治体は徐々に増えているようです。行政のデジタル化が進み、紙数が増すなど新旧対照表のデメリットも解消されていけば、法律情報を市民にわかりやすく伝えるために、益々新旧対照表に挑戦する自治体が増えそうですね。次回は、自治体が定める「要綱」を取りあげます。