広がる民泊の課題
2018/4/16
訪日外国人旅行者は、ここ数年各段に増加し、この傾向は2019年ラグビーワールドカップや2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、今後ますます 顕著になってくるものと思われます。増加する訪日外国人旅行者の長期滞在を可能にするためには、既存のホテル、民宿、旅館等だけでは限界があるという予測もあり ます。加えて、日本を訪れる外国人旅行者の興味関心や嗜好は多様化しており、日本全国万遍なく訪れるという傾向が強まっているようです。
こうした背景のもとで、住宅宿泊事業法(平成29年法律第65号)が制定され、民泊サービス事業を行う基本的ルールが規定されました。一方で、騒ぎを起こして近隣住 民へ迷惑をかけたり、ゴミの不法投棄やたばこの不始末でボヤを出すといった、住民とのトラブルが散見されるなど、様々な問題点が顕在化しています。
今回は、旅館業法の規制緩和の一環として制定された住宅宿泊事業法を受けて、広がりをみせる民泊の法的問題点と自治体における対応の有り方などを気軽に議論して みましょう。
今月のまとめ
2018/6/13
2018年6月15日に「住宅民泊事業法」(民泊新法)が施行されます。最大手仲介サイトの掲載物件数はピーク時より4万件近くも減ったというニュースも流れたようで す。条例でより厳しい民泊規制を行う自治体もある一方、地域によっては規制緩和に向けた動きもみられます。外国人観光客の増加と2019年のラグビーワールドカップ や2020年の東京オリンピックを控え、今後の動向が注目されます。
次回テーマは、「債権管理条例」です。